実は心理学では、「知性的である」ことの重要な要素として、「メタ認知ができること」が挙げられています。
またアメリカの心理学者であるジェームスも、「コミュニケーションにおいて何より大切なのは、メタ認知の視点を持つことである」としています。
ではメタ認知とは、いったい何なのでしょうか?
カンタンに言えば、「認知をしている自分を、客観的に認知すること」。
たとえば!
ダジャレを連発する人がいたとします。
これが周囲に寒く感じるのは、本人が、「それが面白いと信じて疑わない」から。
言ってみれば、「自分を客観的に見ることができない」からですね。
こういう人は、あまり知性的には見えません。
同時に周囲も困ってしまいます。
すなわち、
「自分は面白いと思うけど、ハタから聞いて、これって面白いのかな…?」
「突然、ダジャレを言う自分って、みんなからどう思われるんだろう」
というように、冷静に自分と周囲の状態を見つめられることが、大切だというわけです。
まぁ、そんなメタ認知ができる人なら、そもそも「ダジャレを言ってもウケない」ということが分かるので、最初から言わないと思うんですけども。
◆ 自分で自分にツッこもう。
ただこれ、ギャグでなくても、会話全般について言えます。
とにかく口説く!
とにかくセールストーク!
勢いは確かに大切ですが、ひたすら同じことばかり繰り返していては、相手もウンザリしてしまうはず。
あなたが「いくら言っても伝わらない」と言うのなら、それが原因です。
自分の主張だけに夢中になり、「自分がどんな状態にあるか」を考える余裕がないわけです。
そんな場合は、とにかく「メタ認知」。
一歩うしろから、全体像を眺めることが大切です。
では、具体的にはどうすればいいのでしょうか?
それこそが、「セルフツッコミ」なのです。
◆ 客観的に、見てみよう。
たとえば、誰かにはじめて声をかけた場合。
「あの、すみません! ちょっとお時間ありますか? あなたと話したいんですが、少しだけいいでしょうか? 僕の名前は…」
というように連続で話されては、相手も不安になり、心を閉ざします。
それよりは、「一歩さがった客観的な視点」を告げること。
「あの、すみません! ちょっとお時間ありますか?」
⇒「自分でも、いきなり声をかけてしまって、悪いなと思うんですけど…」
こう告げると、相手は少し安心します。
そしてもし可能であれば、さらにその上でのダメ押しをすること。
⇒「ただ、それでもどうしても話したくって」
こう言えば、相手は少し安心した分、ダイレクトにこの言葉が入ります。
この「主張」⇒「客観的な視点(セルフツッコミ)」⇒「ダメ押し」という言い方は、すべてに応用できます。
「僕は君を幸せにする!」(主張)
⇒「…って、根拠ないのにこんな断言してる自分が微妙だけども」(ツッコミ)
⇒「でも、今の本音の気持ちなんだ」(ダメ押し)
「つきあってください!」(主張)
⇒「…って、●回目のデートで言うのは早いかもしれないけど」(ツッコミ)
⇒「でも、本気なんです」(ダメ押し)
「ぜひ弊社の商品を試していただけませんでしょうか?」(主張)
⇒「突然こんな話をして、申し訳ないと思っているんですが…」(ツッコミ)
⇒「ただ、本当にオススメなんです」(ダメ押し)
相手の反応が悪いかも…と思ったら、とにかく一歩ひいて、セルフツッコミ。
こう話すだけで、相手はあなたの言葉に余裕を感じます。
一つ覚えで同じことを繰り返すより、知性的に見えるかもしれません。
◆ 近いけど違います。
ちなみにセルフツッコミと言っても、微妙なギャグがスベったあとに、
「…って、違うか!」
と言うのは、まったくもって知性的ではないので注意してください。
というか、相手をさらにイラッとさせる効果があります。
気をつけましょう。
他にも、
「…なーんちゃって!」
もダメです。
いずれにしても、ギャグがウケなかったときは、ヘタにセルフツッコミをすると、より致命傷になります。
それよりは、
「…意味不明すぎました。すみませんでした」
などのように、完全に謝って、自分を落とした方がマシだと思います。
参考にしてください。
ここはお笑いタレント養成学校か。
”- 頭がいいと思わせたいなら、セルフツッコミをすること。 | 〓 心理学ステーション 〓 世界一セクシーに心理学を学べるサイト (via michi66f, petapeta)
2009-02-04 (via gkojay) (via ssbt)