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- 2010-10-29 - Everything You’ve Ever Dreamed
「あの、なんかやりましたかね?」と俺。「あのね、あそこの一時停止、あなた無視したでしょ」と警官。
警官が指の先には、確かに白線と向こう側を向いた標識の背中がみえる。「すみません。見落としました」「ちょっと免許証だして」。物陰に隠れていて違反するなり出てきて取り締まるやり口に違和感を感じながらも、違反したのは事実だから反抗しない。それに末端の警官に何を言ってもはじまらない。出費は痛いが、女のいる店にいくのを諦めればいい。つとめて大人な態度をとっていたというのに、警官の何気ないひとことが俺を軽く爆発させた。
「本当にね。あそこでとまらないと危ないでしょ。事故になったらどうすんの?奥さんやお子さんいるんでしょ?」
こいつアホか?あの白線で止まらないことが事故に繋がる恐れがあるというなら、止まらない様子を身を隠して観察する行為は、なんだそりゃ。俺は言い返す。嫁も子もいない俺に恐れるものはない。
”- 2010-10-29 - Everything You’ve Ever Dreamed