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- 努力には正しい方向がある - レジデント初期研修用資料
何かの目的を持った人、目標を「これ」と決めて、それを実現するためのやりかたを考えた経験を持つ人は、 あらゆる場所が通過点になる。目標を達成したなら、たぶんまた別の目標が見つかって、やるべきことや、必要な資格なんかは、その都度変わってくるだろうから。
漠然と「努力」を重ねて、努力の「ご褒美」として、一番高い椅子を手に入れてしまった人には、もはや「上がりの先」を想像することができない。努力をもっとやろうにも、 そこにはもう、問題集とか、次のご褒美を用意してくれる誰かはいないから、先が見えない。
こういう人が頂点に座ってしまうと、今度はじゃあ、何かの事情でその椅子を誰かに明け渡さないといけなくなったとして、 自分の「その次」が想像できないから、しがみついて、そこに留まり続けること以外に、選択肢がなくなってしまうのだと思う。
1970年代ぐらいのある時期、「頑張れば報われる」と教わって、本当にそのまま頑張ったら、どういうわけか報われた世代というのがたしかにあって、 あのあたりを生きてきた人たちが頂点に立ってみて、次の目標を決められなくて、仕方がないから椅子にしがみつくという情景が、 たぶんいろんな業界で認められているんだろうと思う。
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